指定難病 医療費助成制度
認定基準を満たした方を対象とする医療費助成制度です。保険診療における自己負担額の一部を、国および都道府県が助成します。
- 主な窓口
- 保健所
学会認定 指導施設
当院は、日本炎症性腸疾患学会により「指導施設」として認定されています。
診断から検査・治療まで、消化器専門医がワンストップで対応します。
医師として、そして患者として。再燃への不安や治療の負担を理解し、納得のいく治療を一緒に考えます。
この度は潰瘍性大腸炎のサイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。 当院では炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)を専門とする医師が、 診察・検査・治療を担当し、中長期的に安定した生活の実現を大切にしています。
この度は潰瘍性大腸炎のサイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。いわもと内科おなかクリニック院長の岩本史光と申します。私は山梨大学卒業後、大学病院、市中病院、クリニック、健診施設にて消化器内科医として研鑽を積んでまいりました。特に胃腸疾患および内視鏡診療を専門とし、大学病院(山梨大学、東京医科歯科大学)では、山梨県ではまだ専門医の少ない疾患である炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)に対する診療と研究に従事してきました。生物学的製剤を用いた高度な免疫治療や、小腸バルーン内視鏡を含む専門的内視鏡検査を多数経験しております。また、過敏性腸症候群や各種腸炎、診断が難しい症例にも数多く携わり、「便通」に関する専門的診療を行ってまいりました。
実は、私自身も高校生の頃に潰瘍性大腸炎を発症しました。これまでにステロイド治療、顆粒球除去療法、生物学的製剤(インフリキシマブ)、タクロリムス治療、そして外科手術を経験しています。自身の病気がきっかけで医師を志しました。現在も定期的な内服や内視鏡検査を継続していますが、長年にわたり寛解と再燃を繰り返しながら治療を続けることの不安や負担は、身をもって理解しています。だからこそ、患者さんの立場に寄り添った診療を大切にしたいと考えております。
これまでの診療経験と自身の治療経験を活かし、炎症性腸疾患における地域のかかりつけ医として、誠実に対応いたします。大きな病院では相談しづらいことも、どうぞ遠慮なくお話しください。皆様の健康と安心した日常生活のために、少しでもお役に立てれば幸いです。
炎症性腸疾患の診療は非常に専門性が高く、多岐にわたります。まず診断に至るまでが容易ではありません。若年で発症することが多いため、ストレスや生活習慣の問題と考えられ経過観察となり、診断が遅れるケースも少なくありません。内視鏡検査を行っても、初期段階では確定診断に至らない場合もあります。当院では、炎症性腸疾患を専門とする医師が診察・検査を担当し、見落としを最小限に抑えるよう努めています。
治療においては、生物学的製剤をはじめとする高度な免疫治療を用いることが多く、近年は新規薬剤も急速に増加しています。選択肢が広がる一方で、すべての患者さんに必ず効果がある薬剤は存在せず、薬剤選択は病状、併存疾患、生活背景、将来設計などを総合的に判断する必要があります。医師の経験や施設方針により治療方針が異なることもあります。当院の治療ポリシーは、短期的な症状改善だけでなく、中長期的に安定した生活を実現することです。
私自身の経験からも、次の不安が生活の質に大きく影響することを実感しています。
そのため当院では、長期的な安全性と副作用管理、通院頻度や生活への負担、注射製剤など投与形態の継続可能性、妊娠・出産への影響(特に女性の場合)といった点を丁寧に確認しながら治療を決定していきます。検査や薬剤について、どのような些細な疑問でも構いません。患者さんごとに不安や疑問は異なります。それらを医師と共有することが、納得のいく治療につながると考えています。共に相談しながら、最適な治療と安定した生活の実現を目指してまいります。
潰瘍性大腸炎は、身体的症状だけでなく精神的な不安も大きい疾患となります。特に再燃を繰り返す方は「また悪くなるのでは」という恐怖を抱えやすくなります。さらに、職場や学校でのトイレ問題、外出時の不安、食事制限への戸惑いなど、生活の質に直結する悩みが多くあるかと思います。
しかし、適切な治療と自己管理により、症状を安定させることは十分可能となります。現在は治療選択肢も増え、個々の状態に合わせたオーダーメイド治療も可能となってきています。一人で抱え込まず、IBD専門医に相談し解決策を探していくことが大切となります。
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる炎症性腸疾患です。
炎症は直腸から連続的に広がる特徴があり、腹痛、下痢、血便、粘液便などを引き起こします。発症の理由は完全には解明されていませんが、免疫異常、遺伝的要因、腸内細菌環境の変化などが関与すると考えられています。
潰瘍性大腸炎の症状は活動期と寛解期を繰り返します。活動期には1日に何度もトイレに行くほどの下痢や血便がみられ、重症例では発熱や貧血、体重減少を伴います。一方、寛解期には症状がほとんど消失しますが、治療を中断すると再燃する可能性が高まります。
潰瘍性大腸炎の罹患者は大腸がんのリスクが上昇するため、定期的な内視鏡検査も重要となります。潰瘍性大腸炎は、早期診断と継続的治療により、日常生活を維持することが可能な疾患です。些細なお悩みでもいわもと内科おなかクリニックまでお気軽にご相談ください。
土日も診療しています
炎症性腸疾患には「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」があります。両者は症状が似ていますが、炎症の広がり方や病変の深さ、治療戦略に違いがあります。
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜層に限局し、直腸から連続的に炎症が広がります。一方クローン病は消化管のあらゆる部位に発症し、炎症が飛び飛びに存在することが特徴です。
正確な診断のためには内視鏡検査と病理検査が重要となります。
| 項目 | 潰瘍性大腸炎 | クローン病 |
|---|---|---|
| 病変が起こる部位 | 大腸のみ(直腸から連続的) | 口から肛門まで(小腸に多い) |
| 病変の広がり方 | 連続的に炎症が広がる | 正常部をはさむ「飛び石状」 |
| 炎症の深さ | 粘膜層が中心(浅い) | 腸壁全層に及ぶ(深い) |
| 主な症状 | ・血便 ・粘血便 ・下痢 ・腹痛 |
・腹痛 ・下痢 ・体重減少 ・発熱 |
| 合併症の特徴 | 大腸がんのリスク上昇 | 狭窄・瘻孔形成 |
| 手術後の再発 | 全摘すれば再発しない | 手術後も再発しやすい |
| 発症年齢 | 20代中心 | 10代〜20代中心 |
| 分類 | 指定難病 | 指定難病 |
潰瘍性大腸炎は腸管の炎症にとどまらず、全身に影響を及ぼすことがあります。腸管合併症としては大量出血、腸管穿孔、中毒性巨大結腸症などがあり、緊急対応が必要になることもあります。
また、腸管外合併症として関節炎、皮膚病変(結節性紅斑など)、眼疾患(ぶどう膜炎)、肝胆道系疾患(原発性硬化性胆管炎)などが知られています。これらは腸の炎症活動性と関連することが多く、全身管理も重要となります。
さらに、長期間炎症が持続すると大腸がん発症リスクが上昇すると言われています。そのため、発症から一定年数が経過した患者さまには、計画的なサーベイランスとして大腸内視鏡検査が推奨されています。
症状や炎症の範囲・重症度を正確に把握し、あなたの生活背景に合わせた治療を選択します。
潰瘍性大腸炎の診断は問診から始まります。問診では症状の経過、血便の有無、家族歴などを詳しく確認させていただきます。 また血液検査では炎症反応や貧血の有無を評価し、便検査では感染性腸炎を除外し、確定診断として大腸内視鏡検査を行うことが重要となります。 大腸内視鏡検査では、粘膜のびらんや潰瘍、血管透見像の消失など特徴的所見を確認し、組織生検を行う場合もございます。 その他にも、CTやMRIによって重症度評価や合併症の確認を行う場合もございます。 これらの検査を総合的に判断し、疾患範囲と重症度を決定し正確な評価を行い、最適な治療を選択することが重要となります。
問診
症状の経過、血便、腹痛、下痢回数、家族歴、服薬歴などを確認します。
血液検査
炎症反応、貧血、栄養状態などを評価します。
便検査
感染性腸炎の除外などを行います。
大腸内視鏡検査(必要に応じて生検)
粘膜所見の確認と、必要に応じて組織検査で確定診断・重症度評価を行います。
CT / MRI(必要時)
合併症や重症度の評価、他疾患の鑑別に用いる場合があります。
治療の基本は炎症を抑え、寛解を維持することです。軽症から中等症では5-ASA製剤が中心となりますが、 炎症部位に応じて内服、坐薬、注腸を使い分けることも大切です。 活動性が高い場合にはステロイドを短期間使用し、速やかな炎症抑制を図る場合もございます。 再燃を繰り返す場合やステロイド依存例では免疫調整薬を併用します。 近年は生物学的製剤やJAK阻害薬などの分子標的治療薬が登場し、中等症から重症例でも高い寛解率が期待できるようになってきました。 患者さまの年齢、重症度、生活背景を考慮し、最適な治療法を選択することが重要です。
潰瘍性大腸炎の治療において、もっとも基本となる薬が5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤です。主に軽症~中等症の患者さんに使用され、 炎症を鎮めると同時に再燃を防ぐ役割を担います。代表的な内服薬には、ペンタサ、アサコール、リアルダがあります。 これらは有効成分メサラジンを大腸まで届ける設計がそれぞれ異なり、炎症部位や症状に応じて使い分けられます。
5-ASA製剤で十分な効果が得られない場合や、中等症~重症例ではより強力な抗炎症治療が必要となります。 代表的な薬剤として、炎症を速やかに抑える目的でステロイド薬を使用する場合があります(寛解導入が目的で、短期使用が原則です)。 ステロイド減量時に再燃する「ステロイド依存例」では免疫抑制剤(例:アザチオプリン)を用いることもあります。 近年はJAK阻害薬などの分子標的薬も登場し、従来治療で効果不十分な場合の選択肢が広がっています。
中等症から重症の潰瘍性大腸炎に対して用いられるのが、生物学的製剤です。点滴または皮下注射で投与し、 体内の炎症を引き起こす特定の分子を標的として炎症を抑制します。抗TNF-α抗体、腸管特異的に作用する薬剤、 IL-12/23を標的とする薬剤など、複数の選択肢があります。感染症リスクなどへの注意が必要なため、 重症度や既存治療歴、ライフスタイルを総合的に考慮し最適な薬剤を選択します。
治療は「今の症状」だけでなく「これからの生活」も含めて一緒に決めます。
FLOW
まず初診時には、これまでの症状の経過、排便回数、血便の有無、腹痛の程度、体重変化、既往歴や家族歴などを詳しく確認します。 そのうえで血液検査や便検査を行い、炎症の程度や貧血の有無を評価します。さらに大腸内視鏡検査などを実施し、 炎症がどの範囲まで広がっているのか、どの程度の重症度なのかを総合的に判断させて頂きます。

検査結果をもとに重症度と病変範囲を評価し、現在の状態に適した治療方針を決定します。 治療内容については、薬の効果や副作用、治療期間の目安などを丁寧に説明し、患者さまと十分に相談したうえで薬物療法を開始します。 症状の強さや炎症の程度に応じて、内服薬や局所療法、生物学的製剤などを選択します。

治療開始後は、定期的に外来で診察を行います。症状の変化や生活への影響を確認しながら、血液検査などで炎症の数値をチェックします。 必要に応じて薬剤の量を調整したり、薬の種類を変更したりすることで、より安定した状態を目指していきます。

症状が落ち着き寛解に至った後も、治療は継続します。自己判断で薬を中止すると再燃のリスクが高まるため、 維持療法を続けながら安定した状態を保つことが重要です。再燃予防を目的とした長期的な管理を行います。

長期間罹患している場合は、大腸がんのリスク評価も重要になります。そのため、定期的に大腸内視鏡検査を行い、 炎症の状態や粘膜の変化を確認します。早期発見・早期対応を行うことで、合併症の予防につなげます。

薬物療法で十分な効果が得られない場合や重症化した場合には、専門施設と連携しながら治療を進めます。 必要に応じて外科的治療も選択肢として検討し、患者さまの生活の質をできるだけ保てる方法を慎重に判断していきます。

潰瘍性大腸炎は、長期にわたる治療や定期検査が必要となる慢性疾患です。
医療費や生活面の負担を軽減するための公的支援制度が整備されています。
※制度の対象・金額・窓口は、お住まいの地域や状況により異なります。
認定基準を満たした方を対象とする医療費助成制度です。保険診療における自己負担額の一部を、国および都道府県が助成します。
特定疾患医療受給者証をお持ちの方を対象に、市区町村が独自に支給する制度です。制度の有無や支給額は自治体により異なります。
会社に勤務している方が、病気によって就労が困難になった場合に利用できる制度です。休職中の収入減を補う支えになります。
永久的に人工肛門(ストーマ)を造設した方、または治癒困難な腸ろうがある方が対象となる場合があります。装具費助成、交通運賃の割引、税の減免などの支援につながります。
発病時の加入制度や状態により、受給対象となる場合があります。受給要件や支給額は加入制度・等級などで異なります。
申請の前に
制度ごとに必要書類や手続きが異なります。
潰瘍性大腸炎と診断された場合、検討したいのが「指定難病受給者証」の申請です。
認定を受けると、所得に応じて定められた自己負担限度額を超えた医療費が助成されます。
申請から結果通知までは通常1〜2か月程度かかることがあります。助成の開始日は制度のルールに基づき扱われるため、
診断後は早めに手続きを進めることが大切です。
※必要書類や判定の扱いは自治体により異なる場合があります。必ず最寄りの保健所へご確認ください。
※自治体により必要書類が異なる場合があります。提出前に保健所へ確認しましょう。
※「軽症は原則対象外」など判定は基準により決まります。詳しくは主治医・保健所へご相談ください。
有効期間は原則として1年以内で、都道府県・指定都市が定める期間となります。 助成を継続するためには、毎年更新手続きが必要です。期限を過ぎると助成が受けられなくなるため、 余裕をもって準備を進めましょう。
参考(山梨県)
山梨県/難病医療費助成制度について(公式)ACHIEVEMENTS
学会・研修会での活動や、専門施設としての体制などを通じて、IBD診療の質向上に取り組んでいます。 詳細は各リンク先をご確認ください。
IBD診療に関する専門的な体制・教育・診療実績が求められる施設区分です。
詳細を見る消化器領域の大規模学会週間(JDDW)に関連する情報ページです。
詳細を見る内視鏡を含むIBD診療の実践的な内容を扱うセミナー情報です。
詳細を見る潰瘍性大腸炎の外来診療に関する内容を扱う記事情報です。
Point
専門的な視点で、状態に合わせた治療選択肢をご提案します。
Point
診療の質を保つための体制づくりと、継続的な研鑽を行っています。
Point
最新知見を臨床へつなげるため、情報発信・共有に取り組んでいます。
Point
安全性と有効性を重視し、根拠に基づいた治療を行います。
Point
病状や生活に合わせて、治療の幅を広くご提案できます。
Point
粘膜の状態を丁寧に評価し、治療方針に反映します。
Point
不安を減らし、検査を継続しやすい環境を整えています。
Point
再燃予防のため、状況に応じて無理のない通院計画を立てます。
Point
価値観や生活背景も踏まえ、納得できる治療方針を一緒に考えます。
Point
困ったときに相談しやすい関係づくりを大切にしています。