いわもと内科おなかクリニック|甲府市向町

おなかに優しいかかりつけ医

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潰瘍性大腸炎とは

27 Jan. 2022

潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎とはびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明のびまん性非特異性炎症と定義されています。発症の原因は不明とされていますが自身の免疫の過剰な反応が原因の一端と考えられています。発症年齢は10歳代から30歳代の若年者から中高年に至るまで様々です。若い方ではストレス性の下痢症や痔と考えておりなかなか受診に至らず診断が遅れるケースも珍しくありません。

診断基準の症状としては持続性または反復性の粘血・血便、あるいは その既往があることが条件です。確定診断には大腸内視鏡検査が必要で、肛門付近の直腸と呼ばれる部位から小腸側に連続性に広がっていくことが内視鏡的な特徴とされます。

内視鏡所見は時に感染性腸炎などのほかの疾患とも類似することも多く、それらの疾患の除外は専門的な内視鏡診断や便培養検査などを行い鑑別します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

潰瘍性大腸炎と診断されたら

残念ながら「治癒」といったことは望めません。潰瘍性大腸炎は繰り返す疾患であり良い状態(寛解といいます)に落ち着くことはありますが、ある時に悪化(再燃といいます)をきたす可能性は何年経とうともあります。そのため定期的な通院、治療が必要となります。また長期間の罹病で大腸癌のリスクが上がってくることも定期検査の理由として挙げられます。特に状態がよくないまま長年経過をみることで大腸癌リスクは高くなりえますので症状が軽くとも適切な治療が必要です。現在の潰瘍性大腸炎の治療目標としては症状がないこと(臨床的寛解と呼びます)だけではなく内視鏡検査でもまったく炎症のない状態(粘膜治癒と呼びます)まで治療を行っていくことが現在の標準となっています。たとえ無症状でもしっかり治療をおこない、内視鏡的にも寛解させないと悪化のリスクや大腸癌リスクが高くなることが考えられます。

 

潰瘍性大腸炎の治療

潰瘍性大腸炎は症状から寛解・軽症・中等症・重症といった分類がされます。

また大腸の中で炎症の広がる範囲により直腸炎型(狭いタイプ)・左側大腸炎型(大腸の半分)・全大腸炎型に分類されます。その分類とこれまでの治療歴に基づき治療を決定します。

軽症例ではメサラジン製剤と呼ばれる炎症を抑える薬剤を使用します。

重症例やメサラジンのみで改善を認めない場合はステロイド製剤を始めとする免疫を抑える治療を行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・メサラジン製剤 (5ASA製剤)

炎症細胞から放出される活性酸素の消去、ロイコトリエンの生合成抑制により抗炎症作用を発揮します。軽症から中等症例の寛解導入に有効で、その第一選択薬となります。5-ASA製剤は用量依存であることが知られています。左側大腸炎型や直腸炎型では注腸剤や坐剤の単独もしくは内服との併用することもあります。

・ステロイド製剤

5-ASA製剤で効果不十分な中等症や重症例で経口、経静脈投与で使用されます。また直腸炎型でも効果不十分な場合はステロイド注腸剤や坐剤を使用することがあります。

ステロイドは初期治療(寛解導入)に有効とされますが良い状態を保つ継続治療(寛解維持)には有用性は低く、原則的には短期間で終了することを目指します。

 

・免疫調節剤

5ASA製剤のみでは寛解維持が困難な場合などの寛解維持に使用します。副作用として嘔気などの消化器症状、膵炎、肝機能障害や血球減少があり、使用開始後は血液検査を頻回に行う必要があります。また遺伝子的に強く副作用がでてしまい、使用が困難な方が日本人では約1%いることが近年しられています。免疫調節剤を使用検討する場合は事前に遺伝子検査(Nudt15)の測定を行うことで使用可能かを評価します。

 

・生物学的製剤

上記の薬剤等で状態のよくならない場合は生物学的製剤と呼ばれる薬剤を使用して寛解導入・維持を行います。現在では抗TNF-α抗体・インテグリン阻害剤・JAK阻害剤・抗IL12/23抗体と呼ばれる薬剤が保険適応となっています。それぞれ薬剤の特徴がありどれを選択するかは専門医との十分な相談が必要です。

過敏性腸症と低FODMAP食 いわもと内科おなかクリニック甲府市向町

31 Oct. 2021

過敏性腸症とは大腸の運動および分泌機能の異常で起こる疾患の総称で、炎症や腫瘍が無いにもかかわらず下痢や便秘、腹痛が起こる疾患とされています。ストレスや生活習慣が原因となり、自律神経障害を起こすことで腸の機能の異常をおこすと考えられています。治療は薬剤治療の他に、生活習慣やストレスへの対応も重要とされています。

 

腸内細菌も原因の一つとされ、食事療法も治療に含まれます。食事は「低FODMAP」がよいとされます。

FODMAPとは「Fermentable(発酵性の)、Oligosaccharides(オリゴ糖)、Disaccharides(二糖類)、Monosaccaharides(単糖類) and Polyols(ソルビトール、キシリトール)」の略です。オリゴ糖(豆類、玉ねぎ、にんにくなど)、二糖類(牛乳、ヨーグルト)、単糖類(果物、はちみつ)、ソルビトール・キシリトール(甘味料など)など消化に悪い糖質が含まれます。他にも多くありますので別のサイトも検索してご覧ください。

これらの食材を避ける低FODMAP食により腸内細菌改善、過敏性腸症改善が期待できるとされます。

中には他の腸炎や腫瘍などの疾患が隠れている方もいます。当院では過敏性腸症候群の診断や治療に大腸内視鏡検査や検便検査(カルプロテクチン)などを実施し、専門的加療を行っています。また自費診療で腸内フローラ検査も実施しています。

(低FODMAP食品まとめ)

IBS食事

当院院長監修

(便中カルプロテクチンを用いた過敏性腸症候群と炎症性疾患の診断補助について)

https://iwamoto-onaka.com/wp-content/uploads/2020/12/IBD%E3%83%BBIBS%E3%81%AE%E4%BE%BF%E4%B8%AD%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E8%A8%BA%E6%96%AD%E8%A3%9C%E5%8A%A9.pdf

山梨県甲府市 胃腸科・消化器内科 いわもと内科おなかクリニック

便秘の診療(いわもと内科おなかクリニック・山梨県甲府市)

27 Apr. 2021





便秘の診療(胃腸科・消化器内科・山梨県甲府市)

便秘について胃腸専門の視点で治療の相談を承っております。

(便秘症の診断)

「便秘症」は 以下の6項目のうち,2項目以上を満たすと診断されます。

a. 排便の4分の1超の頻度で,強くいきむ必要がある.

b. 排便の4分の1超の頻度で,兎糞状便または硬便(下図BSでタイプ1か2)である.

c. 排便の4分の1超の頻度で,残便感を感じる.

d. 排便の4分の1超の頻度で,直腸肛門の閉塞感や排便困難感がある.

e. 排便の4分の1超の頻度で,用手的な排便介助が必要(摘便・会陰部圧迫など).

f. 自発的な排便回数が,週に3回未満である.































(便秘は生存率を下げる (アメリカからの報告を参照))

































(便秘の治療)

 便秘薬は大きく分けて刺激性下剤と緩下剤の2種類があります。使用している薬剤によっては長期の服用で便秘が悪化する場合もあり、薬剤の管理は重要です。今、お使いの下剤の長期使用して良いのか気になる方、症状にお困りの方はお気軽にご相談ください。

胃腸の疾患は生活習慣、食生活、内服薬や腸内細菌と密接に関与します。
当院では検便検査、胃カメラ検査、大腸カメラ検査、腹部レントゲン検査、腸内フローラ検査(自費診療)といった検査が可能です。小児の便秘についても専門的観点から相談を承っております。

主な刺激性下剤の例:センノシド・プルゼニド・ラキソベロン・アローゼン・ピコスルファートナトリウム・センナ・大黄・ヨーデルなど

主な緩下剤の例:酸化マグネシウム・リンゼス・グーフィス・モビコールなど

長期の便秘放置は便秘の更なる悪化につながります。お困りの方は専門医受診が望ましいです。お気軽にご相談ください。

また便秘の方の中には大腸癌などの病気が隠れていることもあります。あわせて相談が望ましいです。検便、レントゲン、大腸内視鏡などで鑑別を行います。



(大腸メラノーシス)

大腸メラノーシスは刺激性下剤の長期服用により大腸粘膜の色素沈着をきたす状態です。大腸メラノーシスは色素が付くだけでなく、大腸の神経細胞の減少に伴う便秘の悪化や大腸ポリープ・大腸癌との関連も報告されます。

下剤の安易な長期使用は悪影響を及ぼすことがあります。



山梨県甲府市向町 いわもと内科おなかクリニック




腸内細菌検査(腸内フローラ検査)

 腸内フローラとは、腸内に生息する常在細菌の集合体で、私たちの腸内には100兆個以上の細菌が住み着いています。近年、「腸内フローラ」が私たちの健康に密接に関係している事が研究で解明されており、 腸内フローラの乱れにより様々な病気にかかる危険が高まることも分かってまいりました。
たとえば腸炎、大腸がん、乳がん、肥満、アレルギー、動脈硬化、糖尿病、自閉症などです。ご自身の腸内フローラバランスを知り、自分にあった生活習慣の改善をすることが重要です。

腸内フローラ検査でわかること
  1. 腸内フローラ判定(多様性、短鎖脂肪酸、腸管免疫、口腔常在菌)
  2. 大腸画像検査おすすめ度
  3. 健康長寿菌判定
  4. 腸内フローラの主要細菌の割合(ビフィズス菌や乳酸産生菌など)
  5. ダイエットや美容に関すること(太りやすさ、やせ菌、エクオール産生菌)
  6. 生活習慣の改善ポイント
  7. 管理栄養士からのアドバイスコメント




(腸内細菌検査の結果サンプルはコチラ)

https://iwamoto-onaka.com/sample.pdf




当院WEB予約

https://clinics.medley.life/reservation/5ecf50788b547a15c1bbc999




山梨県甲府市向町 いわもと内科おなかクリニック

メサラジン不耐について(潰瘍性大腸炎・クローン病)

24 Mar. 2021

メサラジン不耐(5ASA不耐)について(潰瘍性大腸炎・クローン病)

(日本炎症性腸疾患協会の刊行するIBDニュースに院長が執筆させていだいたものより抜粋しています)

炎症性腸疾患においてメサラジン(5ASA製剤)は初期治療として最も頻用される重要な基盤となる薬剤です。最も危険性が低く、寛解導入(腸炎を良くする)や寛解維持(良い状態を保つ)ことのできる薬剤です。特に潰瘍性大腸炎ではこの薬剤の効果次第でその後の再燃率が大きく変わります。しかし、残念ながらその薬に対して副作用の出てしまう方もいます。

メサラジンは日本では潰瘍性大腸炎ではペンタサ®、アサコール®、リアルダ®、サラゾピリン®の3種類、クローン病ではペンタサ®が使用可能です。「メサラジン不耐」といった言葉には明確な定義はありませんが、一般的にはメサラジンで副作用の出てしまう症例、つまり「メサラジンに耐えられない」場合を表現します。メサラジンに耐えられない理由として、メサラジンに対する免疫反応(アレルギー:飲むことが全くできない)によるものと、免疫反応とは異なった薬剤の代謝能異常による副作用(内服量が多くなると出現する)がありますが厳密に診断することができないことが多いです。

メサラジン不耐の所見としては内服開始から1~2週間以内に下痢の悪化、発熱、皮疹などの症状や血液中の好酸球という細胞の上昇が見られます。その他には重篤な副作用として膵炎、間質性肺炎や間質性腎炎といった臓器障害、肝機能障害などが挙げられます。また内服を中止することで症状が改善すること、内視鏡所見が症状の悪化と比べて比較的軽度であることも疑うきっかけとなります。

メサラジン不耐の患者さんの治療はステロイド治療、免疫調節剤(アザニン®、ロイケリン®)や生物学的製剤などの難治例の治療薬を使用せざるを得なくなることが多くなり、それは身体的負担や経済的負担が大きくなることが予想されます。不耐を疑われた場合は専門医と患者さん自身がよく相談して治療方針を定めていくことが重要となります。

 

日本炎症性腸疾患協会(CCFJ)

http://ccfj.jp/

 

(IBDニュース Vol 68. 院長執筆の掲載紙です)

http://ccfj.jp/system/wp-content/uploads/2019/12/ibdnews68web.pdf

 

山梨県甲府市 いわもと内科おなかクリニック

50歳未満の方への大腸内視鏡検査の診療実績 山梨県甲府市 いわもと内科おなかクリニック

26 Jan. 2021

50歳未満の方への大腸内視鏡検査の診療実績(胃腸科・消化器内科)

いつもいわもと内科おなかクリニックへご来院いただき誠にありがとうございます。当院では2020年11月2日の開院より多くの方に内視鏡検査を行っております。胃腸専門医として特に大腸内視鏡検査を積極的に行っています。

大腸カメラは10歳代より施行しており、2021年1月26日現在、これまでの50歳未満の方、47人へ施行しております。

内訳としては10-20歳代が計15%、30歳代は34%、40歳代は51%の方で、検査理由としましては潰瘍性大腸炎の経過観察が最も多く26%、次いで健康診断の便潜血陽性が21%、腹痛の方が19%、下痢の方が17%、血便の自覚をして受診の方が8%となっております。

 

実際に大腸内視鏡検査を施行した診断結果としては潰瘍性大腸炎が30%、内視鏡治療を行った大腸ポリープの方(原則として6mm以上を対象としています)が21%、痔の方が15%、腸炎(潰瘍性大腸炎以外)が6%、異常なし、もしくは微小な大腸ポリープで経過観察となった人が合わせて26%でした。

50歳未満の若い方でも大腸ポリープ切除、潰瘍性大腸炎治療などを必要とする方が51%と2人に1人はいるとの結果です。ポリープ切除を実際に行った方に関しては症状のある方より便潜血陽性を理由に行なった症例が多かったです。症状や健診異常を指摘された場合は、若い方でも大腸検査をすることが望ましいです。

平成28年厚生労働省の国民生活基礎調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/index.html)によりますと健康診断や人間ドック受診率は全体で67%となっています。およそ3人に1人は健診をうけていないとの結果です。また大腸癌健診は男性で44%、女性で39%と非常に低い値です。健康診断も積極的に利用されることで病気の早期発見につながります。

 

 

 

(厚生労働省 国民生活基礎調査より抜粋)

 

(当院内視鏡検査 ページ)

いわもと内科おなかクリニック (iwamoto-onaka.com)

 

山梨県甲府市 いわもと内科おなかクリニック

潰瘍性大腸炎の治療(消化器内科・胃腸科)

02 Jan. 2021

潰瘍性大腸炎の治療(消化器内科・胃腸科)

潰瘍性大腸炎は厚生労働省の定める指定難病の一つで再燃と寛解を繰り返す疾患です。重症化すると入院や手術(大腸全摘や人工肛門など)が必要となり、長期罹患で大腸癌のリスクも上がるとされています。潰瘍性大腸炎の診断・治療選択は難しく、誤った診断や治療を受けていることも少なくありません。また潰瘍性大腸炎と診断された中で他の疾患の方も含まれていることもあります。専門医の下で適切な診療を受けることが望ましいです。

 

① 5-アミノサリチル酸 (5-ASA)製剤 (サラゾピリン、ペンタサ、アサコール、リアルダ)

炎症細胞から放出される活性酸素の消去、ロイコトリエンの生合成抑制により抗炎症作用を発揮します。軽症から中等症例の寛解導入に有効であり、その第一選択薬となります。5-ASA製剤は用量依存(多いほど効果が高い)ことが知られており、中等症では最初から高用量で開始するのが望ましい薬剤です。左側大腸炎型や直腸炎型では注腸剤や坐剤の単独もしくは内服との併用により寛解導入、維持に有用とされます。

② ステロイド製剤

5-ASA製剤で効果不十分な中等症や重症例で経口、経静脈投与で使用されます。また直腸炎型でも効果不十分な場合はステロイド注腸剤や坐剤を使用することもあります。ステロイドは寛解導入に有効とされ、投与量、投与経路について明確にされる研究はありませんが、中等症では40mg/日で開始することが多く、重症例では1mg/kg/日で開始することが多いです。一方で長期投与により効果が減弱することも知られており、寛解維持には極力使用せず、5ASA製剤のみや免疫調節剤、生物学的製剤での維持へ切り替える必要があります。

③ 免疫調節薬 (ロイケリン、イムラン、アザニン)

5ASA製剤のみでは寛解維持が困難な症例やステロイド依存例などの寛解維持に使用されます。アザチオプリン(イムラン、アザニン)と6-メルカプトプリン(ロイケリン)の2種類が潰瘍性大腸炎には使用されます。アザチオプリンは生体内で6-メルカプトプリンに分解され作用し、6-メルカプトプリンは6-チオグアニンヌクレオチドに変換され核酸合成阻害をすることで免疫抑制を行ないます。副作用として嘔気などの消化器症状、膵炎、肝機能障害や血球減少があり、使用開始後は血液検査を頻回に行う必要があります。日本人では副作用の予測因子としてNudt15遺伝子の測定が保険診療で可能です。免疫調節剤を使用する必要がある患者さんでは事前にNudt15を測定し変異の有無によって副作用の起こりやすさを予測します。およそ1%の人では重篤な副作用が予測され使用ができません。

④ 生物学的製剤

ステロイド治療無効例や抵抗例などに主に使用する。本邦で潰瘍性大腸炎に対して保険適応となっている薬剤はインフリキシマブ、アダリムマブ(ヒュミラ)、インテグリン阻害薬(エンタイビオ)、JAK阻害剤(ゼルヤンツ)、抗IL12/23抗体(ステラーラ)があります。

炎症性サイトカインあるいは炎症性メディエーターの産生・ 活性化のカスケードにおいて中心的な役割を果たしている部位を抑制することで炎症細胞が腸管に集まることを阻害し抗炎症作用をもたらします。いずれの薬剤もステロイド難治例に対して寛解導入、寛解維持効果があり50-70%の方で有効と報告されています。それぞれの薬剤は投与方法(内服、注射など)や投与間隔(毎日、2週ごと、8週ごとなど)がそれぞれ異なり、効果や安全性も異なります。どの薬剤が適切かは専門医とよく相談し決定をする必要があります。1剤が無効であっても他の薬剤へ切り替えることで寛解導入することも期待できます。

 

潰瘍性大腸炎治療指針

http://www.ibdjapan.org/pdf/doc01.pdf

 

当院診療内容ページ

診療内容

胃腸科・消化器内科検査・内科検査のご案内と胃カメラ、大腸内視鏡の費用につきまして

13 Dec. 2020

当院では以下の検査が可能です。

(胃腸科・消化器内科)

当日すぐに結果確認可能なもの:レントゲン検査・胃カメラ検査(予約優先で当日できない場合もあります)・腹部超音波検査

結果が後日となるもの:ピロリ菌検査・検便検査(便潜血、便培養、便中カルプロテクチン)

要予約のもの:大腸内視鏡検査

 

 1割負担  3割負担
胃カメラ  1500円~4000円前後  5000~11000円前後
大腸カメラ  2000円~4000円前後  6000円~12000円前後
大腸ポリープ切除  7000円~9000円前後  20000~30000円前後

*点滴、麻酔の有無、病理組織生検検査の有無などで上記金額より多少前後することもありますのでご了承ください。

 

(内科)

当日すぐに結果確認可能なもの:一般血液検査(貧血、肝機能、腎機能、コレステロール、血糖値、炎症反応など)・尿検査・心電図検査・レントゲン検査

結果が後日となるもの:ヘモグロビンA1c、そのほか特殊血液検査

便中カルプロテクチンの過敏性腸症候群と炎症性腸疾患の診断補助について資材監修をさせていただきました

07 Dec. 2020

当院院長 岩本がThermo Fisher Diagnostics社のエリアカルプロテクチン2という検便マーカーの医療機関向け資材「過敏性腸症候群(IBS)との鑑別が重要な炎症性腸疾患(IBD)の診断の補助に対する便中カルプロテクチン検査(FEIA法)の有用性について」を監修させていただきました。

カルプロテクチンは白血球に含まれる好中球の一成分で腸管に炎症が起こると好中球が炎症部位に集まるため便中のカルプロテクチンの量が増えます。それを測定することで腸炎と腸に炎症のない過敏性腸症候群の鑑別を可能とするバイオマーカーです。慢性的な下痢症状の方にこの検査を行うことで腸炎の有無を高感度に予測できます。一定の要件を満たすことで保険診療で検査可能であり、内視鏡に抵抗のあるかたや小児の患者さんではまず検便を行うことで内視鏡の必要性について検討できます。(あくまで診断補助となり確定診断ではありません。結果の解釈については胃腸内科医との相談が望ましいです。)

 

(下記リンク:監修資材)

IBD・IBSの便中カルプロテクチンによる診断補助

当院の感染症対策

26 Nov. 2020

当院では山梨県のクリニックではまだ行っている施設が少ない消化管難病の治療も積極的に行っています。そのためステロイド治療やバイオ製剤治療といった免疫抑制治療を行っている方も数多く来院されています。新型コロナウイルスやインフルエンザなどの流行期に入り、感染症対策は細心の注意を払っています。

①入口(風除室)における自動検温を行っています。当院設置している自動検温計はマスクをしていない方へも注意喚起がされます。マスクは必ず着用しての来院をお願いいたします。発熱が見られた場合、駐車場での待機をお願いする場合もございます。

②待合での十分な換気と待合個室(別室)があります。発熱はないものの、咳などの症状などが見られた方は個室へご案内いたします。

③内視鏡検査(大腸カメラ)の方は処置室奥の個室への案内も承ります。また、個室が空室であればお子様連れなどの待合での待機が困難な方も極力ご案内するように心がけております。内視鏡検査は胃カメラ、大腸内視鏡、いずれも1時間あたり1人となっており、検査前後での十分な消毒、換気により飛沫感染を予防しています。

④診察予約優先、オンライン診療により密回避や受診へ不安のある方へも対応しております。オンライン診療は当院再診の方が対象です。ご希望の方は同意書記載と当院から発行するコード番号が必要です。詳しくはスタッフまでおたずねください。

便中カルプロテクチンを用いた過敏性腸症と腸炎の鑑別

12 Nov. 2020

過敏性腸症は腸炎や腫瘍などが無いにも関わらず、大腸の運動や分泌の異常で下痢や便秘、腹痛などを認める人の総称です。医師からはいわゆるストレス性と説明を受けることが多いです。治療としては食事や生活習慣改善、症状に応じた内服治療などを行いますが、長年お困りの方も多いです。

若い方に多く、内科へ受診しても処方を受けるだけで経過を見るように言われる場合や、内視鏡への抵抗感から検査をためらう方も多いです。

しかし、過敏性腸症として治療を受けている方の中に、潰瘍性大腸炎やクローン病を代表とする炎症性腸疾患が隠れていることがあります。診断には内視鏡検査が必須とはなりますが、検査自体を悩まれる方に対しては、当院では検便検査である便中カルプロテクチン検査が可能です。

カルプロテクチンは白血球の中の好中球という細胞に含まれるカルシウム-亜鉛結合蛋白です。腸に炎症がある場合は、便中のカルプロテクチン値が上昇します。この値を測定することで炎症性腸疾患があるかどうかの予測が高感度で可能となります。あくまで診断の補助としての役割ですので確定診断には至りませんが、内視鏡をすることへ抵抗がある方ではまず検便検査をすることをお勧めいたします。

当院では胃腸専門医としてこの検査を利用し多くの腸炎患者様の診療を経験しております。気になる方はご相談ください。

 

(参考)日本臨床検査専門医会 (下記文字クリックでリンクへ移動します)

カルプロテクチン(糞便)

 

(参考2)当院院長 岩本の過去の学会発表より(下記文字クリックで閲覧できます)

慢性下痢症に対する便中カルプロテクチンを用いた診療フロー